あなたは本当に憧れの先輩？ 6年ぶりの再会は運命の出会い

凛以外は英語で話しをしている。

《え！オレが？アストロンの後継者に？
どういう事？》

「宙さん、どうしたの？」

「トムがオレにアストロンの後継者になって欲しいって言ってるんだ」

「え？」

「そして日曜日、爺ちゃん家に集まって今後の事を決めるらしい」

「宙、私は…トムの会社に入って欲しいなぁ。
もう、あなたの父親の健一〈けんいち〉さんはいないし、康二〈こうじ〉さんには仁君も紗良ちゃんのご主人もいるでしょう？
でもトムはここまで1人で頑張ったから宙が側で支えてあげて欲しいの」

「…… だよなぁ〜。本当なら仁くんなんだろうけど、紗良ちゃんの旦那さんはオレより社長の仕事を理解してるしな。
わかった。アストロンでトムさんから仕事を教えてもらうよ。」

「ありがとう宙。」とお母さんは涙を流した。

後継者問題かぁ…… 宙さんはアストロンへ転職？トムさんの跡取り？
とにかく、人生の分岐点なんだなっと凛はぼんやり考えていた。