あなたは本当に憧れの先輩? 6年ぶりの再会は運命の出会い
毎日私は、教育係の岡田つぐみ先輩の指導のもと メモをとりながら受付の仕事を覚えている。

受付は6名いて、2名ずつに分かれてシフトを組んでいるが、私とつぐみ先輩は1年間はペアを組む事になっている。

春から夏、そしてやっと涼しい秋になった頃、少しずつ仕事に慣れてきた。

お昼も美咲と一緒に食べる事が多い。
食堂で同期達と会えば一緒に食べる時もある。

お互い励まし合ったり、おしゃべりすると緊張がほぐれて楽しい昼休みだ。

いきなり美咲が
「ねぇ、凛、今度の土曜日に買い物付き合ってくれない?」

「土曜日? うん良いよ。何買う予定?」

「それがさ〜、地元にいるいとこの結婚祝いを買いに行きたいんだよね〜」

「そうなのね。OK!」

「待ち合わせ場所や時間はまたメールするね」

「うん。」

「あ、話しは変わるけど…今朝、課長が言ってたんだけど大阪支社から営業が異動で来るらしいよ。今日、部長も一緒に顔合わせって言ってたからどんな人だったか後で教えてネ」

「え、この時期に異動なの?」

「うん。なんかめっちゃエリートみたいらしいんだよね」

「エリート……ねぇ。私が対応だったら教えてあげられるかなぁ〜、まだ余裕ないからゴメンね」と凛は美咲に手を合わせて謝った。

「ウワサではイケメンらしいよ!」

「私にはイケメンもかぼちゃもわからないくらい余裕ないんだよね…ハハハ」

「まぁ、わかったらで良いからさ!
じゃあ、午後からも頑張りますか!」

「うん!頑張ろう!」と化粧を直して受付でつぐみ先輩とお昼休憩を交代した。
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