あなたは本当に憧れの先輩? 6年ぶりの再会は運命の出会い
とにかく戸惑っている凛。
そんな凛の気持ちがわかる宙のお母さんは、
「凛ちゃん、お茶でも飲みましょうか」とデパート内にあるカフェに入り2人はケーキセットを頼んだ。

「あの…お母さん、こんなに買っていただくなんて思ってもいなくて私……どうしたら良いのか……」

「ふふふ。おばさんからのプレゼントだと思ってもらえると嬉しいわ。
あのね〜実は昨日宙から凛ちゃんはご両親が事故で亡くなられてるって聞いたの…
私もね、高校生の時に両親が亡くなったからいろんな手続きを助けていただきながら生きてたの。 なんだか凛ちゃんが私と重なって見えてね〜泣いちゃったのよ。」

「え、お母さんもひとりぽっちだったんですか?」

「うん。だから仁君のお店で出会ったのも何かの縁だと思うの…
凛ちゃん、私たち家族には頼って欲しいってトムも私も宙も思ってるのよ!
でもこれだけは勘違いしないで欲しいんだけど、凛ちゃんを可哀想とか思ってないからね!」

凛はお母さんの思いやりを感じる言葉に涙が出てきた。
「赤の他人の私を……ありがとうございます。お母さん……」

「凛ちゃん。私はこれから娘だと思って仲良くしたいと思ってる。こんなオバさんだけど、お友達になってくれる?」

「…はい…よろしくお願いします…」泣きながら頭を下げた凛だった。
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