あなたは本当に憧れの先輩？ 6年ぶりの再会は運命の出会い

今日は凛が受付の日だ。つぐみとお昼休憩を交代して直ぐに1人の男性が受付にやって来た。

「失礼致します。13:00〜庶務の鈴木様とアポイントしております。ミヤザキ商事の加山と申します。」

「いらっしゃいませ。では只今、鈴木に連絡いたしますので、少々お待ち下さいませ。」凛が電話をしている間も加山は凛の顔をジーっと見ている。

「加山様、鈴木が参りますのであちらのソファーでお待ち下さいませ」

「はい。ありがとうございます……」
加山が移動しないので凛は加山の顔を見ると
「やっぱり！　数日前に歩道でぶつかったの覚えてます？　あれ僕なんです」

「え？　あ！はい。その節は申し訳ございませんでした。」

「あの、お詫びに食事でもご馳走させていただけませんか？　貴女の都合のいい日に合わせますから！」

「大変ありがたいですが私は大丈夫ですので、お断りさせていただきます。」

「いや〜でも…僕の気が済まないので食事じゃあ無くてもお茶だけでもご馳走させて下さい。」

「申し訳ございま…」

「あの、すみません。ちょっと急ぎで内線使わせてもらえる？」と宙が受付に現れた。

「はい。澄川さんお疲れ様です。こちらをお使い下さい。」

「お話し中に申し訳ございません。」と加山に謝る宙。

「いいえ…」と宙を凝視する加山。