あなたは本当に憧れの先輩？　6年ぶりの再会は運命の出会い
退社時間になり凛は会社の近くの路地裏にある喫茶店へ向かう。

入社して数週間後、緊張の毎日だった凛がぼんやり歩いていると道に迷ってしまい目の前の喫茶店で駅までの道を聞いたのがきっかけで時々会社帰りに立ち寄ってコーヒーを飲んで寛いでいる。

喫茶店は外観はレンガの壁にツタでおおわれている。中は時間の流れが外とは違うような落ち着く空間。
座り心地の良いソファー席があり、重厚感のある木のカウンターの奥からはコーヒーのいい香りがする。

「マスター、こんにちは♪」

「お！いらっしゃい。いつもの？」

「はい！いつものでお願いします」と言ってカウンターに座った凛。
しばらくすると凛の前にラテアートが施されたエスプレッソが置かれた。

「わぁ〜今日はうさぎさんだ！」

「うん。菊池さんには可愛いのが似合うからね」

「ありがとうございます。いただきます」

凛はふうふうしてからそっとカップに口をつけてコーヒーを飲んだ。

「美味しいです。」

マスターは笑顔で頷いてくれた。
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