あなたは本当に憧れの先輩? 6年ぶりの再会は運命の出会い
「それは良かった。最近は仕事に慣れた?」
「はい!って言いたいですが、まだまだですねぇ〜ハハハ」
「実はさ、俺のいとこも菊池さんと同じ会社なんだぞ。」
「え、そうなんですか?」
「ああ、あ!でもコレって個人情報か?いとこの事でもダメなヤツだな〜ハハハ」
「はい。そうですね。個人名は聞かない事にしますね。ふふふ」
「昭和生まれの俺にはハラスメントとかは苦手だわ〜」
「マスターと同じくらいの年齢のいとこさんなんですか?」
「いや、10歳年下かなぁ?たぶん25だったはず…」
「そうなんですね。私はまだ社員の方の名前も覚えられなくて… すみません…」
「そのうちココで会うかもな!そうしたら紹介するね! 仲良くしてやってよ」
「はい。お会いできたらよろしくお願いします」と凛も笑顔で答えた。
マスターこと 澄川 仁〈すみかわ じん〉は心の中で
『菊池さんなら凍りついた宙の心を溶かしてくれるかもしれない……』とぼんやり考えていた。