あなたは本当に憧れの先輩? 6年ぶりの再会は運命の出会い
歓迎会

部長のナイスフォロー

少しずつではあるが、仕事を覚えてきた凛。
宙に依頼された資料は課長に確認しながら作成している。
仕事に集中している凛は、部内の動きや雰囲気を読み取るところまで余裕がない。

実は…営業マンの数名は凛に声を掛けたいが、課長が付きっきりで仕事を教えてる事が多く、急いで夕方会社へ戻っても凛は定時で帰っていない。

そして凛と話しが出来るチャンスは【歓迎会!】だ!と意気込んでいた。

それを感じていた宙は、昨日のうちに課長と部長に根回しをしておいた。

部長から歓迎会の挨拶で部内の社員に
“澄川は大阪でストーカー被害に合ったので社内で女性たちと距離を取りたい事。
そして菊池さんは、他社の男性から好意を向けられて男性からのアプローチは恐怖心がぶり返すので控えて欲しい。“
と皆んなに必ず伝えて欲しいとお願いした。

特に課長は凛の災難の現場にいたので
「部長、あの時の菊池さんは泣いて震えてましたから、絶対に伝えた方が良いですよ! じゃあないと、部内で恋愛事のゴタゴタは最悪ですから!」

「ああ、そうだな!いくら個人的な事でも仕事に支障がでるしな! わかった澄川君、皆んなに警告する」

「ありがとうございます。当日は、オレと菊池さんをお2人の間でガードをよろしくお願いします」

「わかった!約束する」と部長。

「澄川、私は、菊池さんの教育係だから隣に座ってても大丈夫だしな!」と課長。

宙はニヤニヤしてミーティングルームから出てきた。根回し成功〜
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