あなたは本当に憧れの先輩? 6年ぶりの再会は運命の出会い
最後にデザートとコーヒーを飲んでいる時、宙さんが今までの和やかな表情から真剣な顔をして

「あのさ、菊池さん。君とは同じ高校だったとはいえ、知り合ってからまだそんなに経ってないけど……
オレさ、君の事が好きなんだ! 
将来も真剣に考えているので結婚を前提でオレと付き合って欲しい」

「え? 私を? あの…え?私とお付き合いですか?」

「ああ、オレの恋人になって欲しいんだ」

「……」

「雷が鳴ったら側で守るし!君とこれからもずっと一緒に居たいんだ」

「本当にホントですか?本当に私の事を好きになってくれたんですか?」

「本当にホント! オレも気持ちに気づいた時、最初は戸惑ったんだ。
女性を信じられなかったし、本当の自分をさらけ出せるのは、お袋や親戚以外では君だけなんだ。
だからこれからも側にいたいと思ってる。
菊池 凛さん、オレの恋人になって下さい。」

「…私も最近、宙さんと一緒にいるのが心地良いんです。
ひとりぽっちで寂しかったけど、トムさんやお母さんとも離れたくないし、宙さんが私を信じて接してくれるのが嬉しかったんです。
いつも宙さんは私が困っている時に助けてくれるので、私にとって特別な存在になってます。
だから、至らない私ですがよろしくお願いします」と凛は頭を下げる。

ホッとした宙が、
「良かった〜!緊張した〜
あ、右手出して」

凛が右手を出すと宙はポケットから包装された箱から指輪を嵌めた。
「あ、コレさっきの雑貨屋さんの指輪だ」

「うん。コレは恋人の証として嵌めててね。 婚約指輪はまたキチンと渡すつもりだからさ!
人から彼氏いる?って聞かれたらラブラブな恋人がいるって言うんだぞ!約束だからな!」

「は…い」っと涙ぐむ凛だった。
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