私に三次元の恋なんてありえない

学校の近くまでくると、走るのをやめてゆっくり歩き出した。


「あの〜走る必要ありました?」


「遅刻しそうだったから」



「手繋ぐ必要あります?」



「カップルなんだからもちろん」



「ねぇ…なんで私なの?」


純粋な疑問だった。



「…面白いから?」



「どこが」



「あの完璧女の先輩が実は超アニオタなんて、めっちゃ面白いじゃん??」



「全然面白くない」



「さらにそれを隠してるし、俺がちょっとでもオタバレしようとしたらめっちゃ焦って必死になって止めようとしてくるし」



こいつ………ドSか!?!?



< 54 / 106 >

この作品をシェア

pagetop