夢のおわり、君とはじめる恋の続き
「ええ?」



廊下を歩きながら昨日の記憶を辿ってみるが、やっぱりそんなことをした覚えはない。



「あ、き、昨日の…!」


「え?」



教室の中をキョロキョロと覗いていた話したことのないヤンキー風のいかつい顔をした男子生徒が、私に気づくとなぜか駆け寄ってきた。



「あの、昨日の鋭い視線が忘れられません!俺を弟子にしてください!」


「…は?」



昨日…?こんな男の子と話した覚えなんて一度もない。



「あの、誰ですか…?」


「俺のこと覚えてませんか?昨日中庭でダチと大騒ぎしてた俺たちに喝を入れてくれたじゃないですか!“うるせぇんだよ、騒ぎたいならよそでやれ”って!俺たちのこと怖がって女子になんて話しかけられたことなかったし、何よりもあの鋭い視線に憧れたんです!だから俺を弟子にしてください!」
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