夢のおわり、君とはじめる恋の続き
無言のまま長濱くんに連れて来られたのは、人通りのない体育館裏だった。



学校一のイケメンに体育館裏に連れて来られるなんてシチュエーション、きっと女の子なら誰もが憧れるだろう。


だけど今目の前にいる長濱くんは、怒っているのかむすっと眉を寄せて怖い顔をしていて、甘い雰囲気なんて欠片もなくて少しだけがっかりする。



「…昨日の記憶、覚えてるか?」


「え?昨日?あ、そうだおかしいんだよ。みんなして変なこと言ってきて、でもその記憶は私にはなくて…。あ、長濱くんになる夢も見たんだ。信じないかもしれないけど」



ガシッと長濱くんが私の両肩を掴んできて、不覚にも縮まった顔の距離にドキッとする。



「やっぱり、俺とおまえは昨日入れ替わってたんだ」


「…は?」



綺麗な顔をして一体何を言っているのだろう。


入れ替わるとかそんな漫画みたいなこと…。
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