夢のおわり、君とはじめる恋の続き
よかった…。私が長濱くんになりきるなんてかなり無理があるから、気をつけないと。



「あの、長濱くん。ちょっといいかな…?」


「え?」



上履きの色が赤だから多分一つ年上の女の先輩が、ほんのり頬を赤らめながらモジモジと話しかけてきた。


なんとなく、これが今から告白される雰囲気だと察する。



「ごめん、ちょっと行ってくる」



深亜ちゃんと優吾くんに一言謝ってから、女の先輩と廊下に出る。



「あのね、私、ちょっと前から長濱くんのこといいなーって思ってて。お試しでもいいから、付き合わない?」



…やっぱり。こういう時、長濱くんならなんて断ってるんだろう…?



「…俺はあんたのこと、好きじゃないから。付き合えない」
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