夢のおわり、君とはじめる恋の続き
太陽先輩とは中学から一緒で、中学時代バスケ部の部員として一緒に過ごしてきたためそれなりに仲のいい異性だ。


自意識過剰かもしれないが先輩も特に私を可愛がってくれていて、高校がたまたま同じだった今も見かけるとこうして声をかけてくれる。


私は入らなかったけど、高校でも相変わらず先輩はバスケ部のエースとして部を引っ張っているみたいでそこそこモテているらしく、太陽先輩のことを話している女子を目にすることも多い。



「おはようございます。今日は朝練ないんですね」


「うん。もうすぐ大会近いんだけど、練習のやりすぎで体壊したらよくないってことで週に二日は休みなんだ。放課後はがっつり練習するよ」



にっと眩しい笑顔を向けてくる先輩に思わず目を細める。



明るくてバスケもうまいだけじゃなく、性格も人当たりもいい先輩がモテる理由がよくわかる。


中学の時からバスケ部の女子はほぼみんな先輩に密かに片想いをしていたっけ。



「凪咲が応援でもしに来てくれたら、もっと頑張れるんだけどねー」


「今日はバイトですね。あ、これ今月の割引券余ってるので、もしよかったら」
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