夢のおわり、君とはじめる恋の続き
気になって後ろから覗き込むと、見覚えのあるその紙に思わず声が漏れてしまった。


晴翔くんが勢いよく振り向いてくると、私に見られたくないのか両腕で紙に覆い被さるようにして隠してきた。



「勝手に見てんじゃねえ!」


「え、ごめん」



そうだよね、自分のお兄ちゃんに見られたくないか。


晴翔くんはまたもや眉をひそめると、鋭く睨んできた。



「つーか、おまえ今日変だぞ。いつも俺のことは無視なくせに、いきなり話しかけてきたり。なにが目的だよ」


「え?」



もしかして、兄弟仲あんまりよくないのかな…。



「…もういい。飯食う」
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