甘く熱い蜜月(続・OMENS OF LOVE)
私が言っても、そうですね…と答えるだけ。

しかも、その声は、いつになく暗い。

車に乗ってからもずっと、壊れたレコードのように何十回も謝られ続けている。

「ねぇ。そんなに謝られると、まるで私が致したくて仕方なかったみたいだし、温泉旅行だからって、何もそれだけが目的だったわけじゃないでしょう?」

そう言うと、森川はしばし黙ってしまったので、

「ちょっと…。まさか、この旅行の目的、それだけだったとか言わないよね?」

わざと咎めるように言うと、

「ち、違います!ただ先輩と一緒に居たかっただけですから!」

半分本音、半分嘘だろうな…と思いつつも、

「だったら、そんなに落ち込んでばかりいないで、残りの時間を楽しもうよ。今度はいつ、丸1日デート出来るかわからないんだし」
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