甘く熱い蜜月(続・OMENS OF LOVE)
森川は暫く何か考えていたようだが、

「それもそうですね!落ち込むだけ時間のロスだし、楽しみましょう!」

やれやれ…。

ようやく、森川は気分を切り換えられたようだ。

帰りは、来た道とは別のルートで帰ろうということにして、牧場や鍾乳洞などへ寄って、思いきり楽しんだ。

森川があれほど気にしていたことについては、全く何の問題もないと思っているので、彼のドジもひっくるめて、いい旅だったと思える。

だから、森川にとっても、この旅行はいい思い出であって欲しい。

すっかり暗くなった頃、出発の時に待ち合わせした公園の駐車場に着くと、森川は、

「ギリギリのところまで送りますから」

そう言って、送ってくれた。

これ以上、家に近づくと家族に見られるかも…というところまで来た時が、この旅の終わりである。

「ありがとね。凄く楽しかった」
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