甘く熱い蜜月(続・OMENS OF LOVE)
「結婚してるのかぁ…。てか、よく知ってるね」

「どんな店か、ネットで調べて知ったんですよ。それにしても先輩って、全然ネットは使わないんですか?」

「就活の時には、流石に少しやってたよ。でも、結局は家業を継ぐことに決めたし、もう必要なくなっちゃって。今は全くやってない」

「相変わらず、世間に流されないタイプですよね」

なんだか苦笑いしたくなるコメントだ。

「まぁ…。果たしてそれがいいのか悪いのかは、わかんないけど」

「僕は好きですよ。先輩の石みたいに頑固なところ。流石は石工職人だなって」

「ちょっと…誉めてんの?貶してんの?」

「誉めてるんですよ」

「どうだか…」

ああでもない、こうでもないと話しているうちに、店に着いてしまった。

やはり、何だか緊張してしまう。

「先輩、大丈夫ですから。僕がドア開けるので、ついてきてください」
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