甘く熱い蜜月(続・OMENS OF LOVE)
恐る恐る店内に入ると、既に着いていたメンバーらは、私たちを見ながら、なんだか少し困惑した様子である。

「ちょっとちょっと!忘れちゃいましたか?打楽器担当だった森川ですよ!こちらはリカ先輩」

森川がそう告げたが、

「えっ!?なんか二人とも変わりすぎじゃない!?」

「すれ違っても、絶対に気付かないよ!」

周りがざわめく中、お店の経営者でもある副部長が来て、

「席は決まってないから、空いてるところに座ってね」

そう言ってすぐ、また厨房に戻っていった。

「店内、かなり暖房きいてるね。暑くなってきちゃった」

私が呟くと、

「そりゃあ、それだけ着こんでたら暑いでしょう。僕も暑いですけどね」

二人してコートを脱ぎ、隣の席になった子と、久しぶりだねと軽く挨拶を交わしていたが、彼女はふいに、

「あれっ?そういえば、何でリカちゃんと森川、一緒に来たの?」
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