甘く熱い蜜月(続・OMENS OF LOVE)
「そうじゃないよ。私だって今は森川しか見えない。だけど…時々、怖くなる。森川がいつまで、こんな風に私だけ見つめていてくれるんだろう?って。結婚したとしても、そのうち、一緒に居ることのほうが寂しくなるような日が来るのかも、なんて思うと、怖いの…」

そんな弱気な本音を言うと、森川は珍しく強引にキスしてきて、そのまま強く抱き締められた。

「言ったでしょう?先輩を悲しませることだけはしないって。それは、いつか恋が終わって、家族愛になっても変わりませんよ?」

丁度、森川の心臓のあたりに私の頭がある。

「こんな風にドキドキする恋が永続しないことぐらい、僕もわかってます。だけど、ときめきが消えても…誰よりも、何よりも先輩のことを大切にします。その約束だけは信じて下さい」

私がキツい性格なのは、きっと、とても臆病者だからなのだろう。

それは前から薄々、気付いていた。
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