甘く熱い蜜月(続・OMENS OF LOVE)
森川の腕の中で、私は何だかとても安らいでいることに気付く。不思議だ。

ドキドキしながらも、とても安らぐという素敵なパラドックス。

「私、信じるね…。二人はずっと変わらないって」

信じることは、とても怖いことだ。

それでも、私は森川のことを信じたい。

「実はもう、家族に伝えてあるんです。今年のクリスマスには、彼女を紹介したいって」

流石にそれには驚いたが、森川の本気が感じられた。

「そっか。じゃあ、私も家族に言おうかな。真剣に付き合ってる人がいるって」

「是非そうしてください。もうコソコソしたくないし…」

森川は、私の肩を抱いてゆっくり歩き出す。

すっかり禁句である、私の過去の恋愛だが…クリスマスを彼氏と過ごす時には、都心のレストランやシティホテル等だったせいもあり、まさか、こんな風に実家のホームパーティーに誘われるなんて、想定外だった。
< 45 / 46 >

この作品をシェア

pagetop