『46億年の記憶』 ~命、それは奇跡の旅路~ 【新編集版】
偵察魂
「ねえ、へその緒って、出産後切るわけよね」
「そうだよ」
「痛くないの?」
「ん?」
「赤ちゃんも私も……」
あっ、わかった、というような表情で新が考子の肩に優しく手を置いた。
「大丈夫だよ。へその緒には神経が無いから切っても痛くないんだよ」
「えっ、そうなの?」
へえ~というような表情で考子がおへそ辺りに手を当てた
「へその緒は医学用語で臍帯って言うんだ。表面を羊膜で包まれた臍帯の中には2本の動脈と1本の静脈が通っていて、酸素や栄養分を胎児に渡しているんだけど、末梢神経は通っていないんだよ。だから切断しても痛くないんだ」
「へえ~、神経が無いんだ。だから痛くないのか」
ホッとしたような表情になったが、すぐに次の疑問が湧いてきた。
「今、動脈と静脈が通っているって言ったわよね。ということは、へその緒を切ったら血が出るってことよね。それって大丈夫なの?」
少し青ざめた顔になった考子を新の微笑みが包み込んだ。
「大丈夫だよ。専用のクリップで血流を止めてから臍帯剪刀というハサミで切断して、そのあとしっかり結紮するから出血しないんだよ」
考子は、そ~なんだ、というような表情になったが、まだ心の中の疑問は解決していなかった。
「そのあと、へその緒はどうなるの? 赤ちゃんにくっついているへその緒は」
「だいたい1週間から2週間程度で自然にぽろっと取れるんだよ。遅くても1か月以内には取れると思うよ。取れたあとは消毒用のアルコールでおへその根元周りを消毒するだけでいいから心配いらないよ」
その説明で納得できたが、疑問はもう一つ残っていた。
「私の体の中に残った胎盤はどうなるの?」
「それも大丈夫。出産後しばらくすると再び軽い陣痛が起こるから、医師や助産師の指示に従っていきむと胎盤が出てくるんだ。それを後産って言うんだけどね。これは出血を伴うけど、心配はいらない。医師が付いているから大丈夫だよ。もちろん僕もいるしね」
新が、任せなさいというように胸を叩いて大きく頷いた。
それを見た考子はすべての疑問が解決した安堵感に浸るように大きく息を吐いて、ストンと肩を落とした。
「ねえ、へその緒って、出産後切るわけよね」
「そうだよ」
「痛くないの?」
「ん?」
「赤ちゃんも私も……」
あっ、わかった、というような表情で新が考子の肩に優しく手を置いた。
「大丈夫だよ。へその緒には神経が無いから切っても痛くないんだよ」
「えっ、そうなの?」
へえ~というような表情で考子がおへそ辺りに手を当てた
「へその緒は医学用語で臍帯って言うんだ。表面を羊膜で包まれた臍帯の中には2本の動脈と1本の静脈が通っていて、酸素や栄養分を胎児に渡しているんだけど、末梢神経は通っていないんだよ。だから切断しても痛くないんだ」
「へえ~、神経が無いんだ。だから痛くないのか」
ホッとしたような表情になったが、すぐに次の疑問が湧いてきた。
「今、動脈と静脈が通っているって言ったわよね。ということは、へその緒を切ったら血が出るってことよね。それって大丈夫なの?」
少し青ざめた顔になった考子を新の微笑みが包み込んだ。
「大丈夫だよ。専用のクリップで血流を止めてから臍帯剪刀というハサミで切断して、そのあとしっかり結紮するから出血しないんだよ」
考子は、そ~なんだ、というような表情になったが、まだ心の中の疑問は解決していなかった。
「そのあと、へその緒はどうなるの? 赤ちゃんにくっついているへその緒は」
「だいたい1週間から2週間程度で自然にぽろっと取れるんだよ。遅くても1か月以内には取れると思うよ。取れたあとは消毒用のアルコールでおへその根元周りを消毒するだけでいいから心配いらないよ」
その説明で納得できたが、疑問はもう一つ残っていた。
「私の体の中に残った胎盤はどうなるの?」
「それも大丈夫。出産後しばらくすると再び軽い陣痛が起こるから、医師や助産師の指示に従っていきむと胎盤が出てくるんだ。それを後産って言うんだけどね。これは出血を伴うけど、心配はいらない。医師が付いているから大丈夫だよ。もちろん僕もいるしね」
新が、任せなさいというように胸を叩いて大きく頷いた。
それを見た考子はすべての疑問が解決した安堵感に浸るように大きく息を吐いて、ストンと肩を落とした。