『46億年の記憶』 ~命、それは奇跡の旅路~ 【新編集版】
偵察魂
またオシッコ……、
考子は最近何度もトイレに行くようになった。
心配になって新に聞くと、「胎児が下に降りてきているから膀胱を圧迫して頻尿になる妊婦も多いんだよ。自然なことだから心配しなくてもいいよ」と説明してくれたから不安は消えたが、出産が近づいていることをひしひしと感じていた。
もういつ陣痛が始まってもおかしくない状態だった。
自分でできる出産準備はすべて終わっていた。
しかし、入院中は家を留守にすることになるので、その間のことが心配だった。
だから、新への連絡事項をメモし始めた。
ゴミの分け方と出し方、
冷凍した食材の調理法、
皿洗いは毎日して欲しいこと、
1日1回は部屋の換気をして欲しいこと、
下着などの汚れ物は小まめに洗濯して欲しいこと、
新聞や郵便物を貯めないこと、
気づいたことを書き留めていったら1ページでは収まらなくなった。
「あの人、ちゃんとできるかしら……」
新の顔を思い浮かべて、考子は少し不安な表情を浮かべた。
またオシッコ……、
考子は最近何度もトイレに行くようになった。
心配になって新に聞くと、「胎児が下に降りてきているから膀胱を圧迫して頻尿になる妊婦も多いんだよ。自然なことだから心配しなくてもいいよ」と説明してくれたから不安は消えたが、出産が近づいていることをひしひしと感じていた。
もういつ陣痛が始まってもおかしくない状態だった。
自分でできる出産準備はすべて終わっていた。
しかし、入院中は家を留守にすることになるので、その間のことが心配だった。
だから、新への連絡事項をメモし始めた。
ゴミの分け方と出し方、
冷凍した食材の調理法、
皿洗いは毎日して欲しいこと、
1日1回は部屋の換気をして欲しいこと、
下着などの汚れ物は小まめに洗濯して欲しいこと、
新聞や郵便物を貯めないこと、
気づいたことを書き留めていったら1ページでは収まらなくなった。
「あの人、ちゃんとできるかしら……」
新の顔を思い浮かべて、考子は少し不安な表情を浮かべた。