彼女がいなくなった冬
「あ…この前は突然すいません」



「いいよ、びっくりしたけどね、嬉しかったから」



嬉しかったんだ。


「そうだ!名前教えて?」



「片岡、暉です」


「何歳?」


「24です」


「なぁんだ同い年じゃん」


正直見えなかった。

僕より全然大人っぽくて、年上に見えた。


「そう、なんですか」


「私も24、だからタメ口でいいよ?暉君」


「分かりま…あ、分かったよ」


年上だと思い込んでいたばかりに、タメ口に抵抗が少しだけあった。
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