彼女がいなくなった冬
「……へ?」



「あっ、ごめんなさいいきなり!…わ、忘れてください!」



僕は何を言ってるんだろう。


見知らぬ人から、いきなり一目惚れしたと言われるなんて、気持ち悪いに決まっている。


「……私、朝倉日菜(あさくらひな)っていいます、もしまた会えたら、今度は、貴方の名前教えてください」



そう告げて、彼女は去っていった。

驚いた。こんな僕を受け入れてくれるなんて。



これが、彼女との出会いだった。

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