Midnight Summer Memory
「そんな悩まないでも。

そうだ!

ここから少し離れたところで、夏祭りやるんだって!

花火も5000発上がるみたいだし、プロポーズするにはピッタリじゃない?

私も、深明を連れて行きたいし。

深明に屋台メシの味を教えたいからね!

優弥くんを誘ってみれば?」

改めて誘うのは、何だか言い出しづらいとも思う。

彼の性格上、お祭りは嫌いじゃない、というかむしろ好きそうだ。

「うん、そうしてみる。
ありがとうね、深月。

誘えたら、連絡するからね!

今日はありがとう!」

「おねーちゃん、ばいば~い!」

深明ちゃんも、健気に手を振ってくれた。

麦茶だけでなく、個包装のお茶菓子まで貰ったところで、深月の家を出た。

やっぱり、悩んだときは親友に相談するに限るなぁ。

わざわざ電車を乗り継いで、来た甲斐があったというものだ。

深月のところみたいな夫婦になれるかな?

いや、そうではない。

私たちらしい夫婦になれるようにしよう。

心からそう思った。


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