Midnight Summer Memory
夏祭り当日。

せっかくだから、浴衣を着て行きたいなと思った。

深月が浴衣のレンタルの店を教えてくれたので、そこでレンタルした。

年甲斐もなくはしゃぎながら、ああでもないこうでもないと浴衣を選んだ。

深明ちゃんの分は、母親である深月の分までレンタルすると、 無料になるらしい。

こうしていると、何だか昔に戻ったみたいだ。

パパも着よう、と言う深明を、道明くんは優しく諭していた。

「動きづらいんだ、人も多いし、何かあったときにパパまでこんな格好じゃ、動けないだろ?」

「そんなこと言わずに、秋山くんも着ればいいのに。

1人だけ私服じゃ、おかしいでしょ。
深明ちゃんの幼稚園の絵日記が変なことになっちゃうし。

何かあったら、私と優弥がなんとかするし。
任せてよ!

とはいえ、私も浴衣だから空手やジーグンドー技こそ無理だけど、投げ技ならなんとかいけるし。

優弥も手伝ってよね?

半ば、秋山(あきやま)家のボディーガード兼お付きの人、みたいな感じだけど」

「ん、了解。

俺は琥珀も守らないといけないし。

目は光らせておくよ。

琥珀には伝えたいことと、渡したいものもあるからな。
何かあっちゃ困る」

何か、って、何だろう。

もしかしたら、を期待しても、いいのかな?

< 4 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop