Midnight Summer Memory
夏祭りは楽しいものになった。

深明ちゃんはストラックアウトで気前のいいオジサンからたくさん景品のお菓子を貰っていた。


何でも、楽しそうにやってくれたから気に入ったんだとか。

「いいんですか?
こんなにたくさん……」

「いいんだよ、気にせず持って行きなー!

男の子だったら野球選手になれそうなくらい、いいフォームしてたなぁ。

ご両親の教育がいいんだなぁ!

気に入ったよ。

いろんなお祭りに顔出すから、また会ったらその時は楽しんでよ!」

まさか、両親が揃ってアメリカまで赴いていること、贔屓のチームはしばしば現地観戦をしてる、なんて言えるはずもなかった。

野球好きな血はしっかりと両親から継いでいるようだ。

深明ちゃんに綿あめやりんご飴を買ってあげて、何だか悪いねぇ、と深月に感謝された。

「いいのいいの、この間わざわざ時間取って話聞いてくれたお礼だと思って!

最近深月に会えてなかったし」

私もたこ焼きや焼きそば、じゃがバターなど屋台メシを堪能した。

花火はとても気合が入っていたが、途中から風が強くなり、雨が降ってきて、花火大会は途中で中止になった。

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