Midnight Summer Memory
その時、私のスマホが急に着信画面になった。

電話の主は、椎菜(しいな)だった。

相変わらずのソプラノトーンは変わっていない。

『お、琥珀、元気?

深明ちゃんから、琥珀と巽くんもいる、って聞いたから。

花火大会、残念だったね!
私も観たくて麗菜連れて来てたんだ。

皆を乗せて別荘まで送るよ!
そこでシャワー浴びて、何なら泊まっていくといいよ。

桜木さんの車、皆乗れるし。

とりあえず、相沢さんと私で、目を皿のようにして皆を探してるところ!

とりあえず、皆は固まっていてくれると探しやすいかも!

とか言ってたら、巽くんと秋山くんが案内してくれるって言ってたから、皆でそっち向かうね!』

もしかして、もしかしなくても、椎菜やその旦那の麗眞はこうなることも織り込み済みだったのか。

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