怖そうな彼は実はとってもかわいい


 「いずみ!おはよう!」
 
 
 「おはよー」




 友達が元気に挨拶してくれたけど、教室全体がみんなどこか眠そうな空気を漂わせていた。


 まあ、月曜日の朝ってこんな感じだよね。



 朝のホームルームが始まるまでいつものように友達と話をしていたけど、その間、一昨日見た矢熊くんの顔がずっと頭から離れなかった。



 ホームルーム中は、「矢熊くんもう学校来てるのかな…」なんて考えていた。


 1時間目が終わった後の休み時間、なんとなく矢熊くんが学校に来ているか気になって隣のクラスを覗いてみた。



…あれ、いないな。


まだ来てないのかな?



矢熊くんは遅刻すること多いらしいから、今日も遅刻なのかな…?





そんなことを思って教室を覗いていると



「おい」




と、後ろから声をかけられた。

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