繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
14.求めていたもの
パシッと腕を再び掴まれた私は、慌ててまた彼の手をから逃れようとする。
しかし今度はさっきのようには上手くいかず、何故か掴まれた部分が異様に熱を持っていた。
「な、なに? 熱いっ」
「また抜けられたら困りますからね」
(まさか拘束魔法……!?)
その可能性に気付き全身がゾクリと震えた。
もう、逃れる方法はない。
「嫌ッ、離して! やだ!!」
「騒いでも誰も僕たちを見ない、意味なんて」
「誰かっ、嫌、テオドル! テオドルッ!!」
思わず夢中で名前を叫ぶ。
この十年間探しても見つからなかった、それでも焦がれてきたその名前を呼んだ、その時だった。
「腕を切り落とされたいのか」
パリンと何かガラスのようなものが割れた音がし、周りに散らばる。散らばったガラスのようなものは足元へ落ちる頃には消えてしまうので、おそらくこれが先生が張った遮断魔法なのだろう。
いつか見た記憶片のように、ガラス片のような魔法の欠片へ反射し写っているのは、この十年間ずっと探し求めてきた愛しい人。
「テオ、ドル……?」
「はい、ソフィ様」
しかし今度はさっきのようには上手くいかず、何故か掴まれた部分が異様に熱を持っていた。
「な、なに? 熱いっ」
「また抜けられたら困りますからね」
(まさか拘束魔法……!?)
その可能性に気付き全身がゾクリと震えた。
もう、逃れる方法はない。
「嫌ッ、離して! やだ!!」
「騒いでも誰も僕たちを見ない、意味なんて」
「誰かっ、嫌、テオドル! テオドルッ!!」
思わず夢中で名前を叫ぶ。
この十年間探しても見つからなかった、それでも焦がれてきたその名前を呼んだ、その時だった。
「腕を切り落とされたいのか」
パリンと何かガラスのようなものが割れた音がし、周りに散らばる。散らばったガラスのようなものは足元へ落ちる頃には消えてしまうので、おそらくこれが先生が張った遮断魔法なのだろう。
いつか見た記憶片のように、ガラス片のような魔法の欠片へ反射し写っているのは、この十年間ずっと探し求めてきた愛しい人。
「テオ、ドル……?」
「はい、ソフィ様」