繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
「愛してるわ。今も昔もこれから先もずっとよ。あ、安心して? 相手が誰でも結婚できるように、私凄く頑張ったんだから!」
「で、ですが俺は貴女を何度も」
「繰り返し、愛してくれたのよね?」

 彼の言葉を遮るようにそう断言すると、彼の赤い瞳が涙で滲む。
 泣かせたい訳では無かったけれど、この涙なら悪くはない。

「私の幸せを願ってくれているのなら、テオドルがいないとダメなの。貴方以外私を幸せに出来る人はいないわ」

 ポロリと彼の瞳から涙が溢れ、私の頬へと落ちる。
 私の頬の涙を拭うテオドルの指があまりにも優しかったから、私も涙が溢れて止まらなかった。

「諦めなさい。もう離さないって言ったわ」
「それは命令ですか?」
「いいえ、脅迫よ。私の人生を賭けた脅迫」
「たちが悪いなぁ……」

 泣きながらくしゃりと顔をしかめて笑うテオドルの腕がそっと私を抱き締める。
 私がずっとずっと求めていた温もりを、やっと手に入れた瞬間だった。
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