繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
「私もよ、テオドル」

 そうしてやっと、再び私たちの唇がゆっくりと重なり合ったのだった。

 ◇◇◇

 結婚式を終えた晩、思ったよりも時期伯爵という立場の私は挨拶回りが多くなり、思ったよりも体力を消耗していた。
 普段着るものより大分重量もあるウェディングドレスを着て挨拶回りをしていたせいもあるのだが、着替えなかったのはやっつ掴んだこの幸せを見せびらかしたいという気持ちからでもある。

 けれど疲れてばかりもいられない。
 だって今からは、以前の二十歳の誕生日に失敗したリベンジをするのだから。

(疲れてるだろうからって遠慮するテオドルを説得するのが一番大変だったわ)

 もちろんそれは私を気遣ってのことだとわかっているので嬉しくもあるのだが。

 ベッドへ送って貰うフリをしてそのまま連れ込んだベッド。
 最初は眉を下げて困ったような表情をしたテオドルを必死に説得したお陰で、くるりと体勢を入れ替えた彼に組み敷かれた私から笑みが溢れる。
 その表情を見たから、戸惑いがちだが彼の手が私の体へと触れた。
 
「テオドル、大好き……」
「俺もです、ソフィ。愛してる」
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