繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
 ちゅ、ちゅと角度を変えて何度も唇を重ねる。
 掠めるように触れられたと思ったら、食むように下唇を彼の唇に挟まれ、そして唇を割るように舌がなぞった。
 その動きに促されるようにそっと口を開くと、口腔内へとテオドルの舌が入ってくる。

 歯列がなぞられ、更に奥へと侵入してきた彼の舌が私の舌を絡め取るように動いた。

「あ、んっ」

 私の舌を扱くようにテオドルの舌が動く。
 くちゅくちゅと音が溢れ、脳が沸騰しそうだった。

(気持ちいい)

 交わる舌が心地よく、ずっと足りなかった心の隙間を埋めるように感じる。
 もっともっと彼に近付きたくてテオドルの背中へと手を回すと、ずっと止まっていた彼の左手が私の胸をゆっくり揉んだ。

「あっ、ひゃ!」
「柔らかいですね」
「ん、あ……っ」

 彼の手の動きに合わせて初夜用に用意されたレースの夜着が蠢くのが見える。
 テオドルに触れられていると思うとそれだけで下腹部がきゅうっと反応した。

「脱がせてもいいですか?」

 そう聞いたくせに、いつの間にか私の服の裾を掴んでいたテオドルが、私の回答を待たずに夜着を脱がす。
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