繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
視界の端に鈍く光る銀が見え、血の気が引く。
まるで舞うように鮮血が視界を染め、私は声にならない叫びをあげた。
(そんな!)
だが見つかればこうなることはわかっていたのだ。
だから逃げたのに。あぁ、どうして。
「テオドル! テオドルッ!」
必死に彼の名前を呼びながら、私の髪を掴んでいた騎士の腰に差している剣を引き抜き自身の髪を切って自由を得る。
彼の血のように私の周りをピンクブロンドの髪が舞ったが、そんなこと気にしてはいられなかった。
(やめて、私から彼を奪わないで)
「ソ、フィ……」
彼が私へと手を伸ばしている。
その手を握りたくて私は彼にもう一撃入れようとしている騎士と彼の体との間に飛び込んだ。
痛みはもうわからなかった。
鈍い熱がじわりと広がり胸部が重くなる。それと同時に手足から力が抜けたが、胸に刺さった剣のお陰かその場で崩れ落ちることは無かった。
彼の名前を呼びたいのに、口に広がる鉄の味が邪魔で声が出ない。
なんとか口を開くが息は吸えず、息の変わりに私の口からは血が溢れた。
苦しい。とにかく全てが不快で堪らない。
まるで舞うように鮮血が視界を染め、私は声にならない叫びをあげた。
(そんな!)
だが見つかればこうなることはわかっていたのだ。
だから逃げたのに。あぁ、どうして。
「テオドル! テオドルッ!」
必死に彼の名前を呼びながら、私の髪を掴んでいた騎士の腰に差している剣を引き抜き自身の髪を切って自由を得る。
彼の血のように私の周りをピンクブロンドの髪が舞ったが、そんなこと気にしてはいられなかった。
(やめて、私から彼を奪わないで)
「ソ、フィ……」
彼が私へと手を伸ばしている。
その手を握りたくて私は彼にもう一撃入れようとしている騎士と彼の体との間に飛び込んだ。
痛みはもうわからなかった。
鈍い熱がじわりと広がり胸部が重くなる。それと同時に手足から力が抜けたが、胸に刺さった剣のお陰かその場で崩れ落ちることは無かった。
彼の名前を呼びたいのに、口に広がる鉄の味が邪魔で声が出ない。
なんとか口を開くが息は吸えず、息の変わりに私の口からは血が溢れた。
苦しい。とにかく全てが不快で堪らない。