繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
 そんなに傷つけるようなことを言ったつもりではなかったのだが、何か失礼なことを言ってしまったのだろうか? と戸惑った時だった。

「ほら、ソフィはそろそろ行きなさい。リーヤと約束しているんだろう?」
「あ、そうね、お父様」

 これ以上は仕事の邪魔だと思ったのだろう。父から退室を促され軽くお辞儀をする。
 お辞儀をした私が再び顔をあげた時には、テオドルの表情はいつもの穏やかな笑みに戻っていたので私はそれ以上彼に確かめることは出来なかった。
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