繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件

　そのページに書かれていたのは、保有する魔力量と使用する魔力量の違いだった。

「そういえば、私の侍女も以前私たちは魔力の半分も使っていない、と言っていたわね」
「その通りです」

　ふふっと笑う先生に、リーヤに聞いたのって夢の中での話だったかも、と一瞬焦るがどうやら正解だったようで会話はそのまま授業の話になった。

「保有する魔力量というのは遺伝で継がれると言います。その為貴族、それも高位であるほど多い傾向があります」
「それって何故なんですか？」
「それだけ尊い血だから……と言われていますが、今よりも政略結婚が盛んだった時代に魔力の強さで伴侶を選んでいたからだと僕は考えています」

（なるほど。高位貴族ほど『魔力の強い相手』を家に入れる力が強かったってことなのね）

　魔力の強いものを家門へ入れ、そして生まれた強い子孫は高位貴族の家に嫁ぐ。
　何世代か繰り返せば確かに高位貴族であればあるほど強い子孫が産まれるだろう。

（でも、テオドルって平民出身だけど魔力多かったわよね）

　貴族に多い傾向にある、というだけなのでそういうこともあるだろう。
　では、使用する魔力量はどうなのだろう？