繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
まさかふたりに禁断の恋愛が芽生えてしまうのでは? なんて思いごくりと唾を呑む。
だが、私へと振られたのは全然別の話題だった。
「死んだ人間が生き返ることはありません」
「……え」
正直、色っぽい流れにならなかったことを残念に思う。だが、それ以上に彼の言葉が重く私の心にのしかかった。
「ですが、誰かの命と苦痛を犠牲にして時間を巻き戻すことは可能です」
(時間を、巻き戻す?)
そんなことがあり得るのだろうか。
対価の内容も理解できないし、そもそもそんな時間の巻き戻しという奇跡が起こせるのならこの世界の秩序が壊れてしまうだろう。
にわかには信じられない言葉で、だがそのあり得ない説明を断言するとはどういうことなのか。
「何を言ってるの、テオドル?」
「あの者が気に入ったんですか」
「え?」
さっきの話を詳しく聞きたいのに、またも突然変わったその話について行けず唖然とする。
「彼は三男ですが、伯爵家の者です。そして魔法学校でもいい成績を残していたそうですね」
「え、えぇ。そう聞いているわ」
だが、私へと振られたのは全然別の話題だった。
「死んだ人間が生き返ることはありません」
「……え」
正直、色っぽい流れにならなかったことを残念に思う。だが、それ以上に彼の言葉が重く私の心にのしかかった。
「ですが、誰かの命と苦痛を犠牲にして時間を巻き戻すことは可能です」
(時間を、巻き戻す?)
そんなことがあり得るのだろうか。
対価の内容も理解できないし、そもそもそんな時間の巻き戻しという奇跡が起こせるのならこの世界の秩序が壊れてしまうだろう。
にわかには信じられない言葉で、だがそのあり得ない説明を断言するとはどういうことなのか。
「何を言ってるの、テオドル?」
「あの者が気に入ったんですか」
「え?」
さっきの話を詳しく聞きたいのに、またも突然変わったその話について行けず唖然とする。
「彼は三男ですが、伯爵家の者です。そして魔法学校でもいい成績を残していたそうですね」
「え、えぇ。そう聞いているわ」