繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
刺々しいテオドルのその言葉に私はムッとしてしまう。
「だったら私より高位貴族の令嬢の家庭教師になったんじゃないかしら? 彼ならばもちろん声がかかっていたはずよ」
「高位貴族だと彼には何の権限も与えられないでしょう。そして下位貴族もダメです。ですが家格が同じなら、彼が伯爵になる未来もあり得る」
「そんなこと」
ない、と断言しようとして思わず口ごもる。
先生は、婿を取れと言っていたし生まれた長子を跡継ぎに出来るとも言っていた。
では、その長子に後を継がせるのは誰なのだろう?
(まさか、私じゃない可能性があるってこと?)
そうだ。彼は最初から『婿を取る』提案はしたが『家を継ぐ』提案はしていなかった。
そしてスクヴィス伯爵家には私しか子供がいない。
つまり私と結婚すれば、この家の実権を握れるのだ。
「まさか、本当に?」
「同じ家格で他に後継者候補がいないのは、ソフィ様だけです」
「だったら私より高位貴族の令嬢の家庭教師になったんじゃないかしら? 彼ならばもちろん声がかかっていたはずよ」
「高位貴族だと彼には何の権限も与えられないでしょう。そして下位貴族もダメです。ですが家格が同じなら、彼が伯爵になる未来もあり得る」
「そんなこと」
ない、と断言しようとして思わず口ごもる。
先生は、婿を取れと言っていたし生まれた長子を跡継ぎに出来るとも言っていた。
では、その長子に後を継がせるのは誰なのだろう?
(まさか、私じゃない可能性があるってこと?)
そうだ。彼は最初から『婿を取る』提案はしたが『家を継ぐ』提案はしていなかった。
そしてスクヴィス伯爵家には私しか子供がいない。
つまり私と結婚すれば、この家の実権を握れるのだ。
「まさか、本当に?」
「同じ家格で他に後継者候補がいないのは、ソフィ様だけです」