繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
7.まさかの世界線
まさか、と思いながらも否定は出来ない。
テオドルの話はどれも真実味を帯びていて、そうかもしれないと信じるには十分だった。
(……でも、私元々嫁ぐつもりだったのよね)
衝撃的だったと聞かれればそうなのだが、けれど最初から自分が継ぐなんて思っていなかったことを考えれば悪いことばかりではない。
「確かに家を乗っ取られて好き放題されたら困るけど、貴族だもの。ある程度の野望って必要だし、確かに相手が先生なら申し分ないかもしれないわね」
「は?」
「だってそうでしょ。賢く、そして家格も同じなら悪くはないわ」
(まぁ、先生から何か言葉や好意を貰った訳じゃないんだけど)
だが先生のことは好ましく思っていたし、こんな人が相手ならいいなと思っていたのだ。
「見た目だって悪くないしね。黒髪が素敵だわ、背もテオドルより少し低いけど少しだけだし、まぁ筋肉もテオドルの方がありそうだけどそれは鍛えればどうとでもなるもの。あと魔力量も多いし」
先生のいいところをあげるながら無意識にテオドルと比べている自分に気付く。
テオドルの話はどれも真実味を帯びていて、そうかもしれないと信じるには十分だった。
(……でも、私元々嫁ぐつもりだったのよね)
衝撃的だったと聞かれればそうなのだが、けれど最初から自分が継ぐなんて思っていなかったことを考えれば悪いことばかりではない。
「確かに家を乗っ取られて好き放題されたら困るけど、貴族だもの。ある程度の野望って必要だし、確かに相手が先生なら申し分ないかもしれないわね」
「は?」
「だってそうでしょ。賢く、そして家格も同じなら悪くはないわ」
(まぁ、先生から何か言葉や好意を貰った訳じゃないんだけど)
だが先生のことは好ましく思っていたし、こんな人が相手ならいいなと思っていたのだ。
「見た目だって悪くないしね。黒髪が素敵だわ、背もテオドルより少し低いけど少しだけだし、まぁ筋肉もテオドルの方がありそうだけどそれは鍛えればどうとでもなるもの。あと魔力量も多いし」
先生のいいところをあげるながら無意識にテオドルと比べている自分に気付く。