繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件

10.穏やかな日常

(テオドルの目的を調べるって思ったんだけど……)

 決意のあの日からもう三年。
 私は十八に、テオドルは十九になった。

「お疲れ様、ソフィ。こっちで紅茶を飲まないか?」
「飲む!」

 にこりと微笑みながらそう告げたテオドルが、慣れた手つきで紅茶を淹れてくれる。
 私も自身に課せられた課題をそそくさと片付け、最早私の定位置と化した窓際に置かれたソファ席へと小走りで向かった。


「そういうのは私がっ」

 慌てて声を張り上げるのは私の専属侍女のリーヤだ。
 
「構わないよ。紅茶を淹れるのは得意だから」

(前回執事だったものね)

「ソフィ様も、どうして毎度毎度……!」

 くぅっと顔をしかめられ思わず苦笑してしまう。
 彼女の言いたいことももちろんわかる。
 何故ならこの部屋は私の部屋でもなければ書斎や図書室、パーラーでもなくテオドルの私室だからである。

 いくら兄妹になったとはいえ、家族の集まるパーラーや課題をこなす為の書斎や図書室ではなく兄の部屋に入り浸る妹というのはあまり外聞が良くないのだろう。
 まして私たちに血の繋がりがないのだから尚更だ。
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