繰り返し何度も私を殺すその人が何度死に戻っても好きな件
私自身が政略以上の利益をもたらせられれば、相手が騎士でも執事でも、もちろん庭師だって文句を言わせない。
必ずテオドルと幸せになってみせるのだ。
「……なんて、意気込んでいたのに」
あぁあ、と思い切り机に突っ伏してしまう。
だってしょうがない。この世界に……
「まさかテオドルがいないなんて~ッ!」
私が十歳まで戻ってしまった今回の人生に、“テオドル”という存在がいなかったのだ。
そんなはずはないと探したが、庭師はおじいちゃんだったし執事も元からいた人だった。
当然私は一人娘で、兄なんていない。
養子になる前なのかと孤児院を探したが、元々テオドルがいたはずの孤児院にも彼の存在は無かったのである。
(消えてしまった、ということはないはずよ)
彼は私よりひとつ上だ。回帰のし過ぎで生まれる前まで遡ったなんてこともない。
リーヤに頼んで周辺の家の使用人として働いてないかも調べて貰ったが、黒髪赤目の少年はいなかった。
「まさかあの言葉通り消えたと言うの?」
気がかりなのは前回私が死ぬ直前に聞いた『ごめん、俺がいたから』という言葉。
必ずテオドルと幸せになってみせるのだ。
「……なんて、意気込んでいたのに」
あぁあ、と思い切り机に突っ伏してしまう。
だってしょうがない。この世界に……
「まさかテオドルがいないなんて~ッ!」
私が十歳まで戻ってしまった今回の人生に、“テオドル”という存在がいなかったのだ。
そんなはずはないと探したが、庭師はおじいちゃんだったし執事も元からいた人だった。
当然私は一人娘で、兄なんていない。
養子になる前なのかと孤児院を探したが、元々テオドルがいたはずの孤児院にも彼の存在は無かったのである。
(消えてしまった、ということはないはずよ)
彼は私よりひとつ上だ。回帰のし過ぎで生まれる前まで遡ったなんてこともない。
リーヤに頼んで周辺の家の使用人として働いてないかも調べて貰ったが、黒髪赤目の少年はいなかった。
「まさかあの言葉通り消えたと言うの?」
気がかりなのは前回私が死ぬ直前に聞いた『ごめん、俺がいたから』という言葉。