幾度ものキャトルセゾンを見送って【新作】
「夏川さん、どうしたんですか?」
何故か、夏川さんは泣いていた。
「あはは…ごめん。僕って意外と涙脆くて。オリエちゃんの歌声に感動しちゃったんだ」
もしかしたら、夏川さんは歌詞の内容と、暗い17歳を過ごした私とダブらせて涙を流したのかもしれない。
そうだとしても、憐れまれて嫌だと全く思わなかったことが不思議だ。
むしろ、大人の男の人なのに、私のために泣いてくれたとさえ感じられた。
何故か、夏川さんは泣いていた。
「あはは…ごめん。僕って意外と涙脆くて。オリエちゃんの歌声に感動しちゃったんだ」
もしかしたら、夏川さんは歌詞の内容と、暗い17歳を過ごした私とダブらせて涙を流したのかもしれない。
そうだとしても、憐れまれて嫌だと全く思わなかったことが不思議だ。
むしろ、大人の男の人なのに、私のために泣いてくれたとさえ感じられた。