幾度ものキャトルセゾンを見送って【新作】
恋人失格
私は、恋愛映画や恋愛小説には昔から興味がなく、あまり知らない。
ただ、自分が恋を知ったことで、おもむろに色々と観たり読んだりしてみて、ちょっと違和感があった。
映画や小説の恋人たちは、当たり前のようにキスしたりセックスしたりする。
厳格だった母親が、結婚前にそんなことをするのは売春婦と同じだと常々言っていたこともあり、私もそうだと信じ込んでいたのだが…。
それに、今の私には、夏川さんという恋人が居るものの、そういったことは全くしていない。
否…一度だけキスしたことはあった。
あれは、既に私が発達障害だと判ってからのことだが、
「発達障害だと、肌の触れ合いが苦手な人も居るけど、オリエちゃんはどう?」
そう尋ねられ、確かに、友達に抱きつかれたり、手を繋ぐのが小さい頃からとても苦手だったと答えた私。
「了解。オリエちゃんの嫌がることはしないよ」
ただ、自分が恋を知ったことで、おもむろに色々と観たり読んだりしてみて、ちょっと違和感があった。
映画や小説の恋人たちは、当たり前のようにキスしたりセックスしたりする。
厳格だった母親が、結婚前にそんなことをするのは売春婦と同じだと常々言っていたこともあり、私もそうだと信じ込んでいたのだが…。
それに、今の私には、夏川さんという恋人が居るものの、そういったことは全くしていない。
否…一度だけキスしたことはあった。
あれは、既に私が発達障害だと判ってからのことだが、
「発達障害だと、肌の触れ合いが苦手な人も居るけど、オリエちゃんはどう?」
そう尋ねられ、確かに、友達に抱きつかれたり、手を繋ぐのが小さい頃からとても苦手だったと答えた私。
「了解。オリエちゃんの嫌がることはしないよ」