守ってなんて頼んでいません! 〜学園の治安は、特待生の平和にかかっている!?〜



おそらく、彼女は金持ちばかりが通う学校に私という異端がいることが気に入らなかったのだろう。


いじめて尻尾巻いて逃げると思ってたんだと思う。


でも、残念。


そんなことでクヨクヨ泣くほど、私は弱くないから。


いやーー強くならざるをえなかったって方が正しいかな?


まぁ、どうでもいいや。


それより、早く教科書やノートは水から出さないと。


中庭の噴水の前に到着すると、靴と靴下を脱いでためらうことなく噴水に入り、落とされた物を拾った。


あーあ。


教科書やノート、カバンがびしょ濡れ。


まあ、これらは乾かせばなんとかなるとして……生活費!


あぁ、もう!


生活費がなくなるのはまずいのに、どこにも見つからない!


噴水を懸命に探していると、私の目の前にハンカチが差し出された。


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