俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
「村藤コーポレーションにいくんだ」

駅員に止められてるうちに、あやかは電車に乗ってしまった。

「あやか、待って」

潤一郎は無理やり改札を通ろうとしたため、駅員室に連れていかれた。

連絡を受けた秘書、金丸智也が駅長室に現れた。

「大変申し訳ありませんでした」

駅長に深々と頭を下げた。

そして、潤一郎と共に駅長室を後にした。

「社長、どうなさったのですか、お車はどうされたのですか」

「車はここに……あれ、なんだよこれ」

「社長、もしかして路上駐車したのですか」

「路上駐車?」

「ここには車は停めてはいけないのです、規則違反で罰金を払わなくてはいけません」

金丸は大きなため息をついた。

「まず、なぜ、車を降りて電車に乗ろうとしたのですか」

「それは……」

「とにかく、会社に向かいます、朝の会議に遅れますので」
金丸は潤一郎の父親の代からの付き合いだ。

潤一郎は大学を卒業して、アメリカに留学していた。

学生時代も車で送り迎えの生活だった。

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