俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
第五章　あれから三年の月日が流れた
あれから、三年の月日が流れた。

あやかは借金を返し終えて、ぽっかりと胸に穴が空いたような生活をしていた。

潤一郎の様子や会社のことを、常日頃連絡をくれていた後輩の真壁梨花と久しぶりに会うことになった。　

「先輩、今度ご飯食べに行きましょうよ」

「そうだね、いつもいろいろとありがとうね」

「どう致しまして」

あやかはずっと潤一郎が忘れられなかった。

今更どうなるものでもないけど、これからも一人で生きていこうと決めていた。

「先輩、とっておきのニュースがあるんです」

あやかは梨花の言葉になんだろうと息を呑んだ。

「婚約披露パーティーから三年も経つのに、社長、まだ結婚してないんですよ」

「えっ、そうなの？」

あやかは驚きのあまり戸惑いを露わにした。

「会社は合併はしたんだよね」

「はい、なんか白鳥ゆかりさんによくない噂があって……」

「よくない噂？」

ゆかりは一人娘でわがままに育ったため、浪費癖が半端ではなかった。

潤一郎にとって、そのことはかえって好都合だった。

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