俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
「これにサインくれ」

あやかの目の前に差し出された契約書には、ハウスキーパーを住み込みで雇い入れるとの文面の記載があった。

そして、雇い入れる期間は生涯と記されてあった。

「あやかが辞めたくなったら、お互い話し合いの元で決めればいいかなって思ってる」

「婚約者の方と結婚したら、私との契約はなしですよね」

「俺は白鳥不動産白鳥ゆかりとは結婚しない」

潤一郎の決意の言葉だった。

(私との関係はどうなの?潤一郎さんは私に対して、もうなんとも思ってないの?
そうだよね、勝手に姿くらまして、三年も消息不明だったんだもんね)

「もし、あやかが好きな男が出来たら、言ってくれ、通いでお願いしたい」

「私との契約を辞めるって選択はないんですか」

「ないよ、また、俺の部屋ゴミ屋敷になっちゃうよ」

潤一郎は微笑んだ。

「潤一郎さんが結婚したい女性が現れたら、私との契約はなしですよね」

「あやかとの契約はずっとだよ」

「でも……」

「サインして、早速引越ししよう」

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