俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
潤一郎は両手を胸の前で合わせて、頭を下げた。

「社長、頭を上げてください、間に合ってよかったです」

あやかは「では失礼します」そう言って、ドアの方に歩き出した。

「待って」

潤一郎があやかを呼び止めた。

あやかは振り向いて潤一郎を見つめた。

(めっちゃ、イケメン、こんな男性の恋人はどんな女性なんだろう)

潤一郎は胸ポケットから名刺入れを出して、名刺の裏に携帯番号を書いた。

「これ、俺のプライベート番号だから、今晩電話して」

「はあ?」

「あっ、お礼に食事でもどうかと思って……」

あやかは思いがけない潤一郎の言葉に驚きを隠せずにいた。

「恋人でもないのに、一緒に食事など出来ません」

「でも、俺の気が済まない」

「社員として社長をお助けするのは、当然の義務ですから、お気になさらないでください」

(えっ?怒ってるよな)

あやかは潤一郎に一礼し、名刺を受け取らず社長室を後にした。

一方、あやかは恋人がいるのに他の女性を食事に誘うなんて、ましてや

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