俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
あやかは部屋に入った。

色々なことが頭をぐるぐる回って、考えが追いついていかない。

(潤一郎さんと結婚、私が……)

あやかにとって、潤一郎との結婚は荷が重い。

潤一郎は二十八歳、二つの会社の社長で全社員の生活を支える責任がある。

自分は四十三歳、ハウスキーパーとして潤一郎を支えるのと、妻として支えるのでは、

雲泥の差がある。

(私に務まらない、子供だって、出来る自信ないし、跡取りのこともある)

あやかの肩にのしかかる重圧は半端ではない。

でも、潤一郎のプロポーズを断れば、もう側にはいられない。

あやかは考えが及ばないうちに、辺りは暗くなった。

そんなことにも気づかなった。

ドアがガチャっと開いて、潤一郎の「ただいま」と言う声が聞こえた。

潤一郎はリビングのドアを開けると、部屋は真っ暗だった。

あやかは慌てて、リビングの電気をつけた。

「お帰りなさい」

「あやか、どうしたの、電気もつけないで」

「あっ、すみません、早かったんですね」

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