俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
潤一郎はびっくりした。

「あやか、早くなんかないよ、もう九時回ってる」

「えっ」

あやかはリビングの時計に目をやると、確かに夜の九時を過ぎていた。

「あ、どうしましょう、急いで食事の支度を……」

潤一郎は昼間あやかにプロポーズしたことで、すごく動揺させてしまったんだろうと察しがついた。

潤一郎はあやかの腕を引き寄せた抱きしめた。

「あやか、落ち着いて、大丈夫だから、食事は外に行こう」

「でも……」

「俺が昼間いきなりプロポーズしたから、驚かせてしまったんだね、ごめん」
あやかの身体は小刻みに震えていた。

「あやか、結婚は今すぐなわけじゃない、ずっと俺をハウスキーパーとして支えてくれればいいから」

「本当ですか」

潤一郎はにっこり微笑んで答えた。

「ああ、だから大丈夫だよ、今まで通りで……」

あやかは落ち着きを見せはじめた。

(参ったな、あやかにとって、俺との結婚はそんなに重荷なのかよ)

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